源泉徴収する側になっていませんか?
源泉徴収義務が見逃される理由とは?
「源泉徴収」ということばは「される」がセットになる
という印象かもしれません。
「する」側になっていることもあります。
うっかりでも納付義務を逃すと冷や汗ものです。
源泉徴収する側 とやかく言われない所得税?
所得税の確定申告は毎年2月から3月の全国的な税金のイベントです。
納付税額の金額に関わらず、納税者の関心事となります。
他方、「源泉徴収制度」での所得税の扱いは淡々としています。
給与といった所得の「源泉」から「徴収」という天引きがなされ、
粛々と納税されています。
大戦中に導入された戦時対応ですが、平時でも定着しています。
徴収「される」側には拒否する機会がなく、「する」側には納付義務がある
という制度上の制約は強力といえます。
一方、徴収「される」と「する」の認識は見逃しやすいかもしれません。
源泉徴収する側 される側を属人的にとらえない
源泉徴収「される」側では給与所得者が目立ちます。
士業では行政書士以外への支払いも対象となります。
とはいえ、徴収「される」側は属人的に決定されてはいません。
徴収「される」対象では以下の項目の確認が必要です。
- 支払いを受ける者
- 源泉徴収の対象とされている所得の種類と範囲
とどのつまりは、会社員の給料とと士業への報酬に留意でOK!
と言いたいところですが、早合点かもしれません。
たとえば、非居住者の所有する物件への家賃の支払い。
2024年(令和6年)5月上旬、1ドル150円台と円安ドル高が続いています。
海外からの目線では日本の不動産が割安な投資先となります。
入居している側からの「支払いを受ける者」が「非居住者」の場合、
源泉徴収「する」義務が生じることになります。
上記の場合、家賃である対価の20.42%を納付する義務があるので、
徴収「する」側としての税負担や義務は軽くありません。
源泉徴収する側 義務者になっていませんか?
源泉徴収「される」側を属人的にとらえると徴収漏れを見逃します。
同じように徴収「する」側、源泉徴収義務者の確認も必要です。
源泉徴収義務者とは以下の通りです。
- 源泉徴収の対象とされている所得の支払者は全て源泉徴収義務者!
取引次第では、いつの間にか源泉徴収義務者になっていることもあるわけです。
源泉徴収制度は毎月の納付が機械的に淡々と処理されています。
徴収「される」側も「する」側も属人的に固定されている印象さえあります。
とはいえ、個人で相続税の申告を税理士に依頼した場合には「する」義務はありません。
(国税庁タックスアンサーNo.2502源泉徴収義務者とは)
他方、個人で居住以外の目的で非居住者に家賃を支払った場合には、
徴収「する」義務が生じます。
(国税庁タックスアンサーNo.2880非居住者等に不動産の賃借料を払ったとき)
源泉徴収制度は給与や士業への報酬、固定的な「される」・「する」側
といった印象の強い仕組みです。
ただし、制度上は「支払いを受ける者」と対象とされる「所得の種類と範囲」
といった確認を必要としています。
「する」側としての納付漏れを防ぐために、取引の確認が必要となります。
蛇足
アイキャッチ画像のイラストは「いらすとや」より入手しました。
「税務署」も用意されていて助かりました(笑)。
私の住んでいる石川県加賀地方では、
- 金沢税務署‐駅西合同庁舎
- 松任税務署‐単独の建物(2階建て)
- 小松税務署‐日の出合同庁舎
と法務局や労基署などと同居している税務署が目立ちます。
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