決算書は税務申告のためだけに作成しない!
金融機関の営業をスルーするのか?
帳簿も申告書も税務申告があるからやむなく作成している
という方は少なくありません。
せっかく作った決算書もロクに確認せずに提出だったり…
決算書に注目している目線は他にもあります。

スルーせずにいただきました
決算書に注目 経営者もみない!?
個人事業でも法人経営でも決算・申告は必須、義務です。
1年間の経営をまとめた決算書と関連する税務申告を税務署に提出して
ようやく一区切りです。
税務署に決算書・申告書を提出する前には要確認です。
私は税理士なのでお客様に代わり「代理送信」できますが、
事前にご確認いただいています。
とはいえ、経営の当事者といっても確認には違いがあります。
売上と利益、税額の確認とサラッと確認の方も…(笑)。
決算書の裏付けとなる会計の知識や処理がわかりにくいこともあり、
最小限の確認で済ませるわけです。
決算書に注目 金融機関の営業をスルー!?
決算書は所得税・法人税・消費税算出の土台になる資料のため
税務署も注目する対象です。
他方、決算書も経営の成果ととらえると最重要は経営者の目線です。
事業の状況、資金繰りや資金需要を検討する材料にもなります。
資金需要という視点では銀行や信用金庫といった金融機関が関わります。
金融機関も営業活動を行っています。
魅力的な融資が経営者に提示されることもあります。
運転資金でも設備投資でも資金需要があれば、融資の検討となりますが、
同時に決算書の提示の機会も生じます。
その決算書を金融機関に出せるのか?、と不安が先走り、
せっかくの営業をスルーしてしまうかもしれません。
決算書に注目 ばえる決算書を作成する!?
会計ソフトはデータを入力さえすれば集計・転記がされて
決算書が作成できます。
複式簿記を理解していなくとも損益計算書・貸借対照表が
作成できるわけです。
他方、理解や確認が不十分な決算書は目線を変えると
不信や不安の元にもなります。
- マイナス残高だらけの貸借対照表
- 残高の根拠が不明、未確認の貸借対照表
- 曖昧な状態の貸付金や借入金の放置
- 経費勘定の内容が不明瞭な損益計算書 etc
税務申告を毎年行っていることと適切な会計処理を行っている
ということとは必ずしも一致しません。
税額の算出にも問題を抱えている決算書かもしれませんが、
経営者でも決算書の問題が把握できていないかもしれません。
事業経営にお金は必須です。
融資の申し込みをする機会も経営上あります。
場当たり的に「ばえる」決算書を提示するわけにはいきません。
税務署が相手であれば「脱税」ですが、金融機関であれば「粉飾」です。
決算書は作成自体が目的ではありません。
経営の管理や将来の融資機会も含めての決算書の作成がおすすめです。
金融機関の営業をスルーするしない選択が可能になります。
蛇足
アイキャッチ画像は「ブラックサンダーチョコクッキーシュー(ファミマ)」です。
シュークリームですが生地がザクザクとした食感でした。
口の周りがチョコだらけになりました(笑)。
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