数字を丸めると効率化できるか?
共通の理解とカチッとした根拠を要確認!

「数字を丸める」はフワッとした表現ですが、
仕事上ちょくちょく使われます。

思考や判断のショートカットにつながりますが、
曖昧な点に注意が必要です。

丸めたつもりでも角が立つかもしれません。

丸い被写体

数字を丸める ビジネス用語?

いわゆるビジネス用語という表現があります。

  • 一丁目一番地
  • エイヤ
  • 鉛筆なめなめ etc

「昭和」感あふれるおじさん専用の表現かもしれません(笑)。

数字を丸める」もそうしたビジネス用語の一つです。

カチッとしているはずの数字をフワッと丸める
ということで印象がガラッと和らぎます。

細かな数字に振り回されないアプローチになりそうですが、
曖昧さには注意が必要です。

数字を丸める どこで・何のために?

「数字を丸める」といった際には「四捨五入」や「切り捨て」が
パッと思いつきます。

ざっくりした金額や割合のの把握に役立ちますが、

  • どこで丸めるか?
  • 何のために丸めるか?

といった留意点があります。

法人税や消費税の税額計算で数字を丸める処理は任意ではなく、
制度上決められています。

共通している処理であれば誤解は生じにくいのですが、
ローカルルールでは話が違います。

たとえば、どの桁で数字を丸めるか?

千円単位、万円単位、百万円単位では印象だけでなく、
丸められた金額にも大きな違いが生じます。

売上や仕入といった金額が大きくなる勘定科目もあれば、
数字を丸めることでスルーしがちな科目もあります。

あるいは、何のために数字を丸めるか?

卸売業での粗利益率の管理であれば小数点以下の数値も
確認対象になります。

ショートカットとしての「数字を丸める」は魅力ですが、
丸める目的や共有ができていないと誤解のもとになります。

数字を丸める 根拠はカチッとタイムリーに!

「数字を丸める」意義の共有も大切ですが、根拠も要確認です。

税務会計が関連して数字を丸めるのであれば、

  • 適切な処理で
  • 十分に網羅された場外で
  • タイムリーに処理をしている

といった前提が欠かせません

不適切で欠損が多くている過去のデータを丸めてしまうと、
判断の根拠どころか、ミスリードの原因になります。

正確でタイムリーな会計データだけど、ガチガチで扱いにくい
からこそ「数字を丸める」効果が期待されます。

フワッとした処理だけが独り歩きするわけではありません。

 

蛇足
アイキャッチ画像のお菓子は「鼓月(京都市)」です。
関西の定番のお土産ですが、サクッとしておいしいですね。
コーヒーカップは「ニッコー(石川県白山市)」です。
薄手の造りですが、カチッとしていて魅力があります。

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