「〇〇課税」がわかりにくい理由とは?
これって何のどんな税金?
「煙に巻かれる」といった表現があります。
BBQで風下にいてひどい目に会うこともありますが(笑)、
無知などにつけこまれる際にも使う表現です。
税金でも直感や字面からはわからない負担もあるので、
不安になるかもしれません。
〇〇課税 直感的にわかる税金
「税金」と「わかりにくい」は残念ながらセットです。
毎年の「年末調整」でさえ所得税の仕組みが変更してしまい、
当事者や処理の担当者にとって困った手続きになっています。
法人税・所得税・消費税・相続税贈与税は仕組みが複雑です。
他方、各税目が独立しており、
- 事業経営‐法人税・所得税(事業所得)・消費税
- 株式の譲渡‐所得税(譲渡所得)
- 親族からの財産の相続‐相続税
と税目の分類では直感的にわかる面があります。
「無申告加算税」や「延滞税」は字面から意味が読み取れます(笑)。
他方、特定の税目でもなく、字面からも対象がわからない
という税金の負担があります。
〇〇課税 何の税金なのか?
法人税や消費税などとは別にして、「〇〇課税」や「〇〇金課税」
といって表現する税負担があります。
たとえば、「借地権(しゃくちけん)課税」。
「借地権」と税金が関連することは想定できていても、
ピンとくる税目がわからないかもしれません。
借地権課税とは、
-
借地契約を結ぶと、地代の支払い以外に「借地権」という経済的利益が発生し、
-
この借地権の価値に対して譲渡・相続・贈与時に課税される仕組みがあり、
-
普通の地代支払とは別に「権利の評価額」に税金がかかる
とお金の動きではなく経済的利益が注目されます。
関与者次第で法人税にも相続税・贈与税でも登場する負担となります。
〇〇課税 煙に巻かれないために!
法人税など独立した税目がわかりにくいことは言うまでもありません。
他方、「〇〇課税」といった対象には、
- 特定の税目に限らない‐借地権課税
- 特定の税目の一部に注目‐退職金・交際費課税など
直感的にはわかりにくく、税負担につながる落とし穴があります。
煙に巻かれていると落とし穴にはまって想定外の税負担に遭遇する
という可能性があります。
一手詰めの対策はありませんが、税理士との定期的な面談や
税務リスク回避の事前の検討・確認が定石の対策です。
想定外の税務リスクを減らすことも経営の課題です。
蛇足
アイキャッチ画像は実家町内で撮影した「クズ」の花です。
和菓子や漢方薬の原材料になったり、花も鮮やかですが、
北米では侵略的外来植物の面もあります。
撮影した場所でも根本がみえないほど成長していました。
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報