公正取引委員会からインボイス導入後の注意事例!
慣れた頃だから注意する!

消費税インボイス制度の是非はともかくとして、
対応の習熟度での差異が大きくなりそうです。

消費税は幅広い取引と関連し続ける税目なので、
制度の理解や習熟は一時点では終わりません。

重量に注意「大福あんぱん」(ヨーロッパンキムラヤ 福井県鯖江市)

公取委の注意 制度導入開始後もチェックあり!

この制度が導入・実施されれば必ず問題があるはずという場合、
想定通りの展開だったりします(笑)。

たとえば、消費税インボイス制度。

2023年(令和5年)10月からの制度開始前の導入期においても、
検討に基づく注意喚起が当局より公表されていました。
 (インボイス制度での取引では税金以外にもご注意!)

2024年はインボイス制度導入後、初めての確定申告も終了し、
取引の事例も得られている状況です。

国税庁からも確定申告から得られた知見が公表されました。
 (インボイス制度導入は空騒ぎだったのか?)

公正取引委員会からは申告・納税とは異なる「独占禁止法」の観点から
注意事例が公表されました。

公取委の注意 制度開始と独占禁止法

公正取引委員会の独占禁止法違反事件の審査状況の特徴として
インボイス制度にも言及がありました。

下記は優越的地位の濫用の一例として、公正取引委員会が取り組んだ例です。

免税事業者との取引での仕入税額控除への経過措置は
制度開始以前からアナウンスされていました。

経過措置を利用すれば、課税事業者・免税事業者双方にとって
急激な税負担の変動を防げます。

一方で、経過措置が必ずしも期待通りの効果を発揮している
とは言い切れない現状が確認できます。

公取委の注意 慣れた頃だから対策する!

新しい制度の導入・開始期には参照する事例がなく、
理解や習熟面での不安がともないます。

同時に、制度への対応での試行錯誤の機会があります。

インボイス制度導入をめぐっても、導入の経緯から
通常の運用だけでなく、例外にも目を向ける機会があります。

他方で、制度が定着していくと、

  • 出所不明の根拠
  • 根拠不確かな取引慣行

といった残念な状況がまかり通る可能性もあります。

インボイス制度は直接には消費税の仕入税額控除とつながる
課税事業者の税負担に関わる仕組みです。

他方で、インボイス制度は取引先との対応が関連するため、
公正取引委員会からのチェックの対象ともなります。

消費税は所得税や法人税のように決算・申告の処理だけでなく、
日々の取引と密接な税目です。

インボイス制度が定着して、理解や習熟が進むこともあれば、
トラブルの原因を作る機会もありえます。

「慣れた頃が一番危ない」といった経験則はインボイス制度にも当てはまります

油断大敵や初心忘れるべからずといった警句もありますが、
トラブル事例を知っておくこともおすすめです。

 

蛇足
アイキャッチ画像は「大福あんぱん」です。
あんこだけでなく大福入りなので、重量があります(笑)。
創業者は石川県能登出身者で、銀座木村家で修行されたそうです。

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