節税には優先順位や方向性の違いがあります!
定番の節税だからカンタンか?

冬から春にかけて「節税」の二文字を頻繁に目にします(笑)。

申告する納税者の正当な選択肢なので無視できません。

とはいえ、ずっと注目のガン見すべきとも言えません。

宝箱か、玉手箱か?

節税の違い 宝箱?、玉手箱?

「税金」と「税務署」などの役所がの文字が並ぶと
「納税」が連想されます。

「脱税」や「調査」の連想は論外です(笑)。

「節税」は納税者側での関心対象といった印象が強いかもしれません。

ちょっとした誤解かもしれません。

節税を後押しする役所もあります。

たとえば、経済産業省の「経済産業税制総合Webページ」。
 (「経産省 節税」で検索)

事業者区分やトピックで各種の節税策が紹介されています。

アイキャッチ画像はトピックごとの節税の紹介です。

事業者区分別は以下のとおりです。

なんだか期待してしまいますね(笑)。

節税の違い 優先順位と方向性

法人税や所得税や消費税、相続税の申告税の納税には
納税者の判断の入る余地があります。

適正な判断次第で納税者に有利な選択ができます。

申告・納税だけでなく、その後のお金の事情も左右するので、
納税者にとって節税は無視できません。

制度上の裏付けがある制度であれば、検討の価値があります。

他方で、制度があるから必ずしも選択対象になる
とは言えないこともあります。

たとえば、「DX投資促進税制」。

税額控除や特別償却が利用できる魅力があります。

一方で、制度の利用のハードルは高くなっています。

認定要件をガン見どころか、チラ見の段階でため息が出そうです(笑)。

節税は無視できませんが、事業の規模や経営の優先順位・方向性が優先です

DX投資促進税制は認定の厳しさから利用件数が数十件と伸び悩み、
2025年3月末で廃止の方向だそうです。

節税の違い 凡庸だからカンタンか?

「経済産業税制総合Webページ」は特別な制度ばかりが紹介されている
というわけではありません。

「その他」には「交際費課税の特例」といった定番の制度の紹介もあります。

物わかりの良いタイトルがついています(笑)。

あえて今さら言われるまでもない凡庸な制度かもしれません。

とはいえ、交際費として経費(損金)に計上するのであれば、適正な扱いが必要です。

今度はこちらの役所が黙っていません(笑)。

節税どころか、損金不算入と税負担が想定外に増えてしまいます。

交際費課税の特例の利用はDX投資促進税制に比べて身近ですが、
適正な税務会計の処理が前提です。

定番の節税だからといっても不安を抱えているのであれば、
優先順位や方向性を見直すことがおすすめとなります

 

蛇足
2024年(令和6年)10月の衆議院選挙で与野党の勢力が変わったので、
税制の議論が加熱しているようです。
場当たり的、つぎはぎの制度が増えないか気がかりです。

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