法人税額はどこにいくつあるのか?
別表1・6号様式・20号様式とは?

「税金」・「申告書」と並ぶとわかりにくい代表例
といった印象かと思います。

残念ながら正解かもしれません。

とりわけ、メジャーなはずの「法人税」の申告書は
税額がどこに何があるのかもわかりにくい内容です。

税額どこに? 法人税だけなのか?

どんな税目でも申告書の作成がカンタンとは言えません。

とりわけ法人税は決算書・申告書の作成が個人事業に比べて
グッと複雑になります。

個人事業主を悩ませる青色申告決算書や所得税申告書が
シンプルだと感じる内容と構成です。

一口に「法人税」と言われても、

  • 法人税
  • 地方法人税
  • 特別法人事業税
  • 事業税
  • 都道府県民税
  • 市町村民税

といった税負担の総額となります。

税額が多数あるだけでなく、申告書も複数にまたがっており、
とっつきにくさがあります。

税額どこに? 別表1・6号様式・20号様式

法人税の申告書は「別表」といった形式で分類されています。

国税である法人税と地方法人税は「別表1」に記載されています。

法人税は国税と地方税に分かれますが、地方税は「第◯号様式」と
別表とは異なる分類がされます。

「第6号様式」はわかりにくい印象です。

「第6号様式 〇〇(対象都道府県)」で検索すると様式が確認できます。

特別法人事業税といった国税も記載される様式ですが、
事業税と都道府県民税が記載されています。

個人事業での事業所得では赤字のときには税額が発生しませんが、
法人には「均等割」といった定額の負担があります。

赤字でも税負担があることは第6号様式で確認できます。

「第20号様式」は市町村民税のみとシンプルな構成です。

こちらも第6号様式と同じく均等割があります。

第6号様式と第20号様式について、東京23区は通常と異なる様式です。

税額どこに? 面倒でもご確認!

法人税の負担の総額さえわかればOKという考え方もあります。

決算書でも損益計算書、それも売上と利益のみ確認する
といったことに通じるかもしれません。

単年度の申告書を確認するだけでは特段の効果は乏しいのですが、
継続して申告書を確認していくことで、

  • 税負担の期間比較
    • 節税対策
    • 税制の変更等
  • 消費税との負担の違い
  • 税負担を含めた資金繰り

といった視点を持つことになります

別表等の申告書全体を一挙にすべて理解するのは困難ですが、
少しずつ重要な箇所を確認することは可能です。

手元にある申告書から確認してみることがおすすめです。

 

蛇足
アイキャッチ画像は実家町内で撮影した柿の木です。
2025年(令和7年)も豊作で採りきれていないようでした。
クマには食べさせたくないですね。

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