外部の変化は経営判断のきっかけ!?
申告の手引の入手と銀行手数料の大幅有料化
今回の記事は必ずしも全国的・一般的とはいえません。
2025年(令和7年)1月、私の住んでいる石川県での変化が
話の発端です。
今後は全国展開かもしれませんが…
外部の変化 住所と氏名!?
士業の事務所は役所の周りに多い傾向があります。
たとえば、弁護士事務所。
石川県では金沢地方裁判所(名勝「兼六園」向かい)の周辺に
弁護士事務所が集まっています。
税理士事務所であれば税務署の周りに集まる傾向があります。
書面での申告や届けが多い時代には税務署が近いと
利便性が強かったための名残です。
e-Taxなどオンラインでのやりとりが増えるにつれて、
税理士事務所の所在の選択は柔軟になりました。
私の事務所(林友範税理士事務所)は山の上にあったりします(笑)。
税務署に行く機会がたまにあると、変化に驚きます。
たとえば、確定申告の手引。
コロナ禍以前は1月末以降、数十冊が役所ロビーに置かれ、
「ご自由にお取りください」という状態でした。
2025年1月には大きな変化がみられました。
有料化こそしていないものの、住所と氏名を記載した書面を提出
と手引きの入手にも一定の制約が加わったわけです。
外部の変化 銀行手数料の大幅有料化
石川県には地元の地方銀行は一行のみです。
かつては第二地方銀行でもう一行ありましたが、2000年に破綻しています。
信用金庫は県内に複数あり、石川県内の中小企業・個人事業では
地元地銀・信用金庫の組み合わせが目立ちます。
隣接する富山県や福井県の地銀の支店が多いわけでなないので、
地銀の選択肢が限定されている状況です。
県内唯一の地銀が2025年7月より法人・個人事業口座の利用料を
これまでの無料から毎月5,500円への有料化と告知しました。
1年間では最低でも66,000円の負担増となります。
外部の変化 デジタル化・オンライン化へ!
税務署の変化も銀行の変化も簡単には変えられません。
むしろ、印刷物での申告の手引きの有料化や手数料の値上げ
といった予想が出てきます。
変えられない変化に対応する選択が必要になります。
手引きの入手に対しては、
- とりあえず書面を提出して手引きを入手
- 国税庁サイトより手引きをダウンロード
- 税理士に依頼 etc
と現状と今後の折り合い方を考えることになります。
地銀の口座手数料の大幅有料化では、
- 有料化以降の料金を負担
- 他の地銀、信用金庫の利用
- ネット銀行の利用
といった選択肢の検討となります。
手引きも手数料の件もデジタル化・オンライン化と関連しています。
サービスの利用でのデジタル化・オンライン化は無料とは限りません。
とはいえ、業務でのデジタル化・オンライン化を進めていくことで
コスト負担の緩和や代替手段が選択肢になります。
デジタル化・オンライン化に向かうきっかけは今後も増える傾向です。
税務会計と関連した業務の効率化では、税理士のサポートも選択肢です。
外部の変化も選択の変更のきっかけになります。
蛇足
県内地銀は支店減少・ATM減少といった変化も続いています。
事業経営でも生活面でも銀行との関わり方が変わりそうです。
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