会計ソフトの利用の建前と本音とは?
手間や費用をかけずには当事者目線で!
建前では否定のしようがないと思えることでも、
当事者目線だと本音が出ます。
会計ソフトの利用は建前と本音の差が大きいかもしれません。
ソフトの利用はおすすめですが、手間も費用もかかる
といった本音があります。
ソフトの本音 改正大綱の独り言?
2024年(令和6年)12月も例年通り与党税制改正大綱が出されました。
来年以降の制度改正を見据える発表な資料なので無視できません。
改正内容によっては直近の事業経営や生活に影響します。
他方、改正大綱は必ずしも具体的な制度変更だけに言及していません。
近い将来の制度変更を示唆する言及もあります。
たとえば、記帳水準の向上。
現状の打開策として会計ソフトの利用に言及することになります。
「手間や費用をかけず」という文言にはツッコミどころがあります。
ソフトの本音 手間と費用の建前
会計ソフトは同じように見えても多様な種類があります。
かつてはパソコンにインストールして使うソフトばかりでしたが、
現状ではクラウド会計ソフトやスマホアプリもあります。
特別なハード機器は必要ありません。
大企業から小規模事業者まで選択肢がある点も魅力です。
費用も導入時に一括支払いとは限らず、サブスクでの利用もあります。
入力はキーボードを利用しますが、
- コード入力
- ショートカットキー
- Excel入力→ソフトへインポート
- データ取り込み
と効率化の選択肢はあります。
改正大綱での会計ソフト利用に関する「手間と費用をかけず」は
外れてはいません。
ただし、ことば足らずです。
ソフトの本音 手間と費用をかける!
会計ソフトの機能は切り詰めると、入力・集計・転記です。
手書きや表計算ソフトでは充分にできなかった処理を
グッと効率よく進められます。
一方で、導入やメンテナンスの負担がゼロではありません。
会計ソフトは複式簿記での会計処理が運用の前提です。
どんな入力をしてもソフトは何らかの出力をしますが、
会計処理として妥当かは別問題です。
現状、会計ソフトの利用は消費税の処理を並行させます。
どんな設定をしてもソフトは消費税の集計をしますが、
事業者にとって妥当な処理になるとは断言できません。
会計処理は経営とも税務申告ともつながっていますが、
会計ソフトだけで期待した成果が出せるとは言えません。
販売ソフトなどのバックオフィス業務もあれば、
経営の分析にExcelなどを使うこともあります。
会計ソフトを「手間と費用をかけず」利用できる一面はありますが、
税務会計処理だけでなく、業務全体の効率化が重要です。
会計ソフトの利用は「手間と費用をかける」ことでの
期待と効果も検討の対象となります。
税理士のサポートも検討対象の一つです。
蛇足
アイキャッチ画像は12月の定番になったシュトレンです。
今年は「ぱん焼人はたなか・みきお(石川県白山市)」のものです。
パン屋・ケーキ店だけではなく、和菓子店やスーパーでも
提供されるようになってきました。
目移りしているうちにクリスマスが過ぎますが(笑)。
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