生成AIの利用は手抜きと誤解しない!
クリスマスケーキをスポンジ生地から作るか?
見慣れないものに遭遇したときの反応をみてみると、
付き合い方や距離の置き方が変わります。
一部の専門家だけが関わるものであればともかくとして、
誰でもいつでも使えるものであれば誤解は避けたいですね。
AIへの誤解 税理士業界でもじわじわ
2024年(令和6年)も前年に続いて生成AIの成果が話題です。
無料・有料のサービス、国外・国内の開発者を問わない活況です。
私も所属している税理士業界は平均年齢が60歳前後と高く、
ITに弱いと言われがちです。
会計ソフトや税務申告ソフトなどを利用しているものの、
入力や集計、転記、出力と通常の事務処理が中心です。
とはいえ、OCRとAIを組み合わせて入力の効率化を図る
といったサービスも出始めています。
じわじわとAIとの関わりも増えています。
AIへの誤解 スポンジ生地から作るか?
生成AIを使ってみると魅力が実感できます。
一方で、伝え聞くのみで利用していない方にとっては
胡散臭い・手抜きの手段という印象かもしれません。
生成AIは100%の正解を出してくれるわけではありません。
中途半端な成果で仕事を誤魔化しているだけではないか?
という誤解がありそうです。
もし生成AIが作成した資料などをそのまま利用するのであれば
手抜きと言われても仕方ありません。
現実には、生成AIの作成した資料はたたき台や素材としての利用と
個別の事情に応じたカスタマイズで扱うことになります。
クリスマスのケーキを家庭で自作するといっても、全て手作りではなく、
スポンジ生地を購入してきて利用することに似ています。
スポンジ生地だけをドンッと出せば疑いなく手抜きですが(笑)、
デコレーション次第で様相は変わります。
AIへの誤解 現状は御用聞き段階?
税理士業界では「御用聞き」をマイナスの評価として表現することがあります。
御用聞きは、後手で機械的に対応する残念な顧客対応という評価です。
生成AIの成果をそのまま利用、スポンジ生地のままドンッとつながります(笑)。
他方で、お客様の要望と税理士のサービス対応がミスマッチの場合、
誤魔化しや手抜きでなくとも残念な状態になるかもしれません。
- 税務申告サービスをできる限り安く済ませたい
- 税理士との接点は年1回のみ
- 経理の改善には期待しない etc
上記のような要望もありますが、御用聞き対応と重なります。
生成AIの利用は税理士にとってアシスタントを追加して、
サービスを深堀りするための手段となりえます。
サービスの深堀りが必要かどうかといった段階以前であれば、
生成AIでの手抜きすら出番がありません。
生成AI利用の懸念よりも先に解決する懸念対象があるはずです。
蛇足
アイキャッチ画像は冷凍した玄米ご飯とサバ缶、納豆パックです。
手抜きではなく効率化したセットアップメニューです(笑)。
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